ピエゾエレクトリックサージェリー・CGF・スプリットクレスト・GBRを使った症例
治療した歯はどの位もつのでしょうか?
良く患者さんに聞かれる質問ですが、色々のケースがありまして難しい質問です。
間違いないことは、歯科医師が手を出して治療した歯は、何もなしで治療をしないで美しく保っている歯よりも壊れやすいという事実です。そのような理由で予防は最大の治療法になります。
残念なことに18年前に当医院で私が患者さんに装着したブリッジが虫歯になり、再来院致しました。
こんな時は、何故今までメインテナンスのために来院して下さらなかったのか、悔いが残ります。
上顎、犬歯を含むコーナーのブリッジなので18年も良く機能したとも言えますが残念です。
しかし、今は18年前とは違っていてインプラント治療という信頼性のある治療法があるので、オペを行いました。
上顎の犬歯・小臼歯は骨の幅が頬舌的に3ミリ位しかないのでピエゾサージェリー(超音波を使った方法)でスプリットクレストをしてインプラントを埋入し外側・頬側に人口骨で造成致しました。
大臼歯部は骨の高さが3mm程でしたのでピエゾサージェリーで上顎洞底部の骨を穿孔し水圧利用してシュナイダーメンブレンを破れないように持ち上げてCGFを骨とメンブレンの間に移植・転入致しました。この部分は4カ月後に自家骨に変わるはずです。
右下は骨が多かったので通常通り埋入しました。
18年前には考えられないほどのマジックのような現代の治療法です。
でも、「一番大切なことは予防に勝る治療はなし」
ピエゾエレクトリックサージェリー・CGF・スプリットクレスト・GBRを使った症例ですが、先日上部構造である歯が入りました。
術後、パノラマレントゲン写真です。
この症例はセメンティングのインプラントを選択したので、上部構造は仮着のセメントを使います。
その理由は中のネジが緩む可能性もあるのでその場合に備えてインプラントの上部構造であるブリッジが外れることが重要です。もし、外れないならばブリッジを破壊して中のネジにアプローチしなければならないからです。
仮着のセメントで装着するのでブリッジの精度が何より大切です。
製作した技工士さんも相当大変でした。
患者さまも長期にわたる治療に協力してくださり本当にお疲れさまでした。
ご協力ありがとうございます。