ビッグマック指数
マクドナルドのハンバーガーはほぼ全世界で同一品質のものが販売され、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、さまざまな要因を元に単価が決定されるため、総合的な購買力の比較に使いやすかった。
これをビッグマック指数という。具体的には、たとえば日本でビッグマックが250円、アメリカで2ドルのときは、250/2=125となり、1ドル=125円 がビッグマック指数となる。
もしこの時点で、為替レートが1ドル110円だとすると、為替相場はビッグマック指数に比べて円高であり、この後、125円に向けて円安が進むだろう、などと推理する。
日本の歯科の治療費が国際的に見て如何におかしなものなのかを測定するためにビッグマック指数で計算しました。
大臼歯根の治療 | マクドナルド1食分 | |
日本 | ¥9,500 | ¥450 |
フィリピン | ¥72,000 | ¥100 |
マレーシア | ¥60,000 | ¥120 |
シンガポール | ¥72,000 | ¥150 |
アメリカ | ¥180,000 | ¥30 |
上の表の日本以外の国の治療費は歯内療法専門医が行った治療費で日本は保険診療の治療費です。
日本ではマックのハンバーガーの21食分が大臼歯の根管治療にかかる費用です。
フィリピンでは720食分。
マレーシアでは500食分。
シンガポールでは480食分。
アメリカでは600食分。
何か異常な数値は日本だけで、一桁以上、海外と異なっています。
海外では歯科の治療は保険が利かないことが多く、日本では国民皆保険が義務付けられています。このことが異常な日本の治療費に現れています。
日本だと5分、10分歯医者が何か処置をして、その後アシスタントなどが後を受け、しばらくしてまた歯医者が数分担当して”といったスタイルです。
1人の患者さんに30分以上つきっきりという事態は例外的です。1度に2人以上の患者さんを担当するというスタイルは、おそらく日本だけでしょう。
どうして日本がこのような独特なスタイルを取り入れるにいたったかはコストを下げて効率のよい診療を目指すという目的があったと思われます。
そのおかげで日本の保険治療での歯科治療費はどこの国からみても異常と思えるほどの安さです。