メタルコアでは感染を起こしてしまう

初夏の陽気が続いて、昨日は気温が28度まで上がり暑かったですね。

 

私は最近、ほとんど庭いじりはしていませんが妻が育てたバラが咲き始めました。

 

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さて、根管治療が終わった後は歯の欠損が少ない場合は穴を掘って詰める処置で治療を終わる事が出来ますが殆どの場合、歯の欠損が大きく被せる治療が必要になります。

 

クラウンについてはこちらをご覧下さい。

 

被せ物をする前準備として土台を入れる必要があります。

 

日本で一般的に行われている治療はメタル・金属の土台が装着されている場合がほとんどですが,この場合は歯の中に感染を起こしてしまう可能性が高いので注意が必要です。

 

どうして歯の中に感染をおこすかというと、メタルの土台を入れるためには型を取り、石膏模型を作製し歯科技工士が製作しますが、どうしても数日の時間が必要になり、そのあいだ穴の開いた歯を封鎖する必要がある訳です。

 

しかし、完全な封鎖ができるセメントを使用すると、メタルの土台を入れる時にセメントを削り取らなければなりません。

 

そうすると、どうしても歯を削ってしまうことは避けられないので、型をとった時点とメタルを装着する時の歯のサイズが異なりスキマがあいてしまい、ジャストフィットしないことになります。そのため、封鎖性の悪い仮のセメントをつかうことになるのですが、これでは唾液・細菌が歯の中に侵入してせっかく正しく無菌的に根管治療を終えたとしてもメタルの土台を装着するために待たなければならない数日の間に細菌感染を起こしてしまいます。

 

このような最悪なメタルコア(メタルの土台)を避けるためには直接法というレジンコアを使う必要があるのです。

ダイレクトボンディングの接着技術を使って歯と樹脂を接着させるのでスキマがない土台を入れることが出来ます。

 

細かい治療技術については、またの機会に解説いたします。

 

 

 

日本歯周病学会歯周病専門医 吉川英樹 拝