3月に入り日差しもすっかり春らしくなってきました。
「ブリッジから発音がもれる」と来院された患者様の根の先にレントゲン上で膿を認めました。
しかしながら、痛みや腫れの自覚症状は全くありませんでした。
このような場合、CTを撮影すると骨がどのように吸収しているか、そして根管の解剖学的状態を3次元的に観察できます。
これを見逃してブリッジをしても砂上の楼閣でいつか腫れや痛みが出ることと想像します。
根管治療をしてからブリッジを製作する計画を立てました。
CTレントゲンで黒く見えるのが膿が溜まっているところです。
次のレントゲンは根管治療後、約3ヶ月後のCT像です。
膿が小さくなっていく様子が観察されたので、ブリッジの製作に取り掛かります。
このようにマイクロスコープとCTを使用した根管治療の成功率は非常に高く9割以上の成功率があるものと実感しています。
ところが日本での根管治療の成功率の失敗は目を覆いたくなるような実態です。
患者さまも根管治療の成功率についてもう少し学んでいただきたいと思っています。
日本歯周病学会歯周病専門医 吉川英樹 拝