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歯の骨が溶ける理由

病原性の高いバイオフィルムの中の歯周病菌により歯周組織
(骨)は破壊される

歯肉溝上皮から歯肉の中に侵入した歯周病菌は障害性因子を武器にして歯周組織を攻撃します。
一方、宿主である患者さんの方は免疫応答により、体内に侵入した歯周病菌を駆逐しようと努めるため、歯周組織に炎症反応が起こります(免疫が細菌を退治しようとする戦いのことを炎症反応とよびます)。
しかし、免疫ではわずかばかりの細菌を殺すのが誠意一杯で、バイオフィルムを除去することはできません。

この炎症反応というものは歯周病菌と体の免疫との戦いなので、戦いの場所は破壊されなくなってしまいます。戦争が起こるとその場所は悲惨なほど破壊されるのを想像してみて下さい。建物の壁は剥がれ、ガラスは割れ、建築物は傾き、現場自体が破壊されるのです。
歯肉の中の細胞が破壊され、歯肉は壊死してなくなってしまいます。これが歯周ポケットの始まりです。

骨吸収は免疫反応のおみやげ

宿主の免疫反応はもろ刃の剣のようなもので、免疫システムによって産生された炎症性サイトカインによって炎症反応が増強され骨吸収がお起こります。
さらに、損傷した組織、および炎症部位に浸潤した白血球や肥満細胞、マクロファージなどから放出される炎症性物質によって、血管透過性更新、血管拡張、白血球の遊走・浸潤、組織破壊が引き起こされます。
これら免疫応答が慢性に起こることによって、免疫は自らの歯周組織の破壊・歯槽骨吸収を継続して引き起こしていきます。

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