被せものがいい加減だとは根管治療の予後に影響するか?
根管治療をした歯を長く保ち続けるためには細菌のいないように歯の中を消毒して緊密に重点することが大切なことは以前にお話し致しましたが、果たしてこれだけで十分でしょうか?
クラウン・被せもの間に隙間が開いていると根管治療・根管充填に問題がなくても、その間から細菌が歯の中に侵入して根の先に到達し病気を作ることがいくつかの研究で報告されている。
クラウンの質と根管治療の質が根の先の状態にどう影響しているかという1995年の研究 Ray HA.Trope M.Int Endod J;1995 Jan;288(1):12-8
根管治療 | クラウン | 成功率 |
良 | 良 | 91.4% |
悪い | 良 | 67.6% |
良い | 悪い | 44.1% |
悪い | 悪い | 18.1% |
このようにクラウンが悪いと根管治療の予後にも影響するという結果が出た。
また、2000年の研究 Endod Dent Traumatol.2000 Oct;16(5):218-21
根管治療 | クラウン | 成功率 |
良 | 良 | 81% |
悪い | 良 | 56% |
良 | 悪い | 71% |
悪い | 悪い | 57% |
どちらの研究も歯冠部からの細菌漏洩のが根管治療の成功率に影響があった。
このことから、精度の高いクラウンを装着することが重要になります。